event reportイベント開催レポート
第1回おもてなしとその応用国際会議
The 1st International Scientific Conference on Hospitality and its Applications(ISCHA)「第1回 おもてなしとその応用国際会議The 1st International Scientific Conference on Hospitality and its Applications(ISCHA)」を2017年8月8日(火)、8月9日(水)の2日間にわたり「和空 下寺町」を主会場として開催いたしました。
日本のおもてなしは、2020年東京オリンピックの招致活動以来、特に世界で注目されています。
最近では、海外でも“JAPANESE HOSPITALITY”ではなく“OMOTENASHI”で十分通用しています。おもてなしは、相手を思いやる心をベースにした日本独自の文化であると理解されており、動作にも一定の美が導入されています。
日本独特の文化様式であり、日本国外への発信は文化的側面を中心とし、かつ限定的です。しかしながら、おもてなしの心は世界に通用する普遍性をもっているのです。
そのため、異文化や共生への多様性尊重と寛容の精神により世界平和を導くことができると信じられています。
このような状況において「第1回 おもてなしとその応用国際会議The 1st International Scientific Conference on Hospitality and its Applications(ISCHA) 」を開催することは意義深いと考えられます。
本国際会議では、ただ単におもてなしをサービスや感情、心理面でとらえるのではなく「その根本はどこにあるのだろうか?」また、「日本人はどうしてそのおもてなしを思いつき、定着させていったのか?」「そして現在は、どのような場面で表現されているのか?」などの研究テーマの発表と同時におもてなしの応用分野、観光、介護、看護、サービスなどでの実施例についての報告、研究発表もありました。
自然を愛し、相手をおもんばかり、美しさに満たされた所作により自己を表現する日本のOMOTENASHIを深く理解し、それを文化圏の違う人たちにも理解できるよう形式知化し発信する事により、平和な世界へと導く礎とすることを目指していきます。
京瓦箸置き浅田製瓦工場
おもてなし襖紙
桜・瑞鳥・富士山株式会社太陽オリジナル一輪挿しスタンド付
本金・黒・銀仁科旗金具製作所オリジナル栞
金・銀仁科旗金具製作所
蒔絵箸下出蒔絵司所
龍爪梅花皮旅茶碗セットよしぶきギャラリー愉楽)
龍爪梅花皮旅ぐい呑みセットよしぶきギャラリー愉楽)
会場には数多くの伝統工芸品が展示されました。
有名な伝統工芸の職人の作品がずらりと並んでいます。
伝統の技術と新しい発想から生み出された作品は、私たちに感動を与えてくれます。
実行委員長を務める株式会社伝統みらい代表取締役太田智子のごあいさつで開催
北山総合事務所 代表 北山雅章様に基調講演をしていただきました。
北山様は45年間に10000冊以上の本を読まれました。
毎朝4時に起床、本を読み、5時に出社。45年間、変わらずです。
そして出会った全ての人に「ありがとう」という。これはまさにおもてなしですね。
お茶室での心の落ち着きについて濱田泰以氏京都工芸繊維大学教授・伝統みらい教育研究センター センター長
日本の伝統的空間のおもてなし岡本健志氏株式会社IAO竹田設計上席執行役員
歴史あるお寺、神社をおもてなしの中心に!!平田益男氏一般社団法人全国寺社観光協会理事長
外国人から見た日本のおもてなし増田宏誠氏日中総合サービス社長
皆様から「伝統」の分野からみたおもてなしの研究発表をしていただきました。
日本の伝統的文化は人々に心の落ち着きをもたらせてくれ、より良い暮らしを実現させてくれます。
また、日本人だけでなく、最近は外国人観光客が日本に訪れ、日本のおもてなしを存分に楽しんでもらうために各方面の分野が日々精進しています。
認知症研究事例から得たおもてなし土井輝子氏土井輝子研究所代表
ホスピタリテイ イン ホスピタル北島泰子氏東京有明医療大学准教授
評判のいい歯科医院のおもてなし坂井秀明氏医療法人育歩会理事長
皆様から「介護」、「看護」、「医療」、「サービス」などの分野からみたおもてなしについての研究発表をしていただきました。
おもてなしは介護者と要介護者、看護師と患者さんとの間のかけ橋になります。
このかけ橋を築くことで、相手のことを親身になって考え、お互いに気持ちが通じ合うことができます。そうすることで症状の進行を抑えることに繋がります。他に、おもてなし制度を導入した後、売上が3倍まで伸びたとか、このような実例も存在しています。
お客様におもてなしをする会社は多々ありますが、社員にもおもてなしの心で対応する会社は少ないでしょう。
高見様にはこの角度から会社の今までの実績とこれからの展望を語っていただきました。
来場の皆様も熱心に発表をお聞きになられました。発表に対して積極的に質問をし、感想を述べていただきました。
中間休憩の際、皆様に伝統文化を楽しんでいただくために、太田によるお茶の実演も行われました。
お点前の由緒のある道具を使った伝統的な作法で点てられたお茶は、皆様の心を温めてくれて、リラックスをさせてくれます。
また、皆様には懇親会で精進料理を食べていただき宿坊の文化を感じながら、自由に意見交換をしています。
懇親会中は自由に席を変えることが可能なので、よりたくさんの情報や感想を聞くことが可能です。
翌日は京都にあるタカミブライダルにて研究発表が行われました。
2日目の開催場所
おいしい料理の一例
太田のごあいさつ
司会の樫村真衣様
太田のあいさつで開始されました。
この日は、原忠之氏(セントラルフロリダ大学教授)による「Big Data Analysis on Inbound Visitors‘ Satisfaction and Repeat Intents - Pitfalls for Service Providers」、星山英子氏(スーパーホテル)による「スーパーホテルの日常の感動のおもてなし」、島田裕子氏(ミセスジャパン日本代表)による「おもてなしを通して輝く世界のミセスに」、武田知也氏(株式会社テイスト代表取締役)による「きれいなお辞儀を科学するなどの発表をしていただきました。
2日間の国際会議の発表の終了後、さようならパーティが行われました。
前日の宿坊の雰囲気から一転、フランス料理を満喫。
第1回おもてなしとその応用国際会議は皆様のご協力で順調に閉会を迎えました。
2018年に奈良・法隆寺でまたお会いしましょう。